


〒605-0971
京都市東山区今熊野椥ノ森町7 シャトーオーク1階
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定休日:火曜・日曜・祝日
物を食べた時、食物は食道を通り胃の中へ運ばれていきます。
食物は胃の強力な酸性によって消化され腸に流れ込んで吸収されます。
通常、胃と食道の間には下部食道括約筋という逆止弁が働くので食物や胃酸が食道に流れ込むことはありません。
ところが、この下部食道括約筋が何らかの原因で弱ってしまい逆止弁の働きが出来なくなると酸性度の強い胃酸が食道まで逆流し食道粘膜に炎症を起こします。
これが逆流性食道炎です。
逆流性食道炎は昔の食生活、いわゆる日本食を食べていた日本人には起こりにくいと言われる疾患でした。ところが食の欧米化が進むことによって近年様々な年代で発症が見られます。
中でも、以下のような生活習慣・食生活を送っている人は発症しやすいです。
このような人は注意が必要です。
食道の炎症によって引き起こされる症状は様々です。
具体的には以下のような症状を引き起こします。
などが一般的です。また、初期症状の場合は自覚症状がみられない場合もあります。
食道の組織と胃の組織は、作りが違います。これは胃の組織は自身の組織から分泌される強い胃酸に耐えるうる強度を持つためです。
ところが、逆流性食道炎を引き起こし食道が常に胃酸にさらされる状態になると食道が胃酸に耐えるため組織が変性し胃と同じ組織に置き換えられていきます。
これをバレット食道と言います。
バレット食道はそれ自体が食道線ガン発生のリスクになります。
その確率は80%とかなりの高値です。
また、バレット食道は不可逆性とされており、逆流性食道炎が発現し食道が炎症を起こし続け、ここまで進行すると元の組織に戻すことは出来ません。
そのため、手術適応の疾患と言われています。
逆流性食道炎は胃からの胃酸が逆流する、つまり胃酸が出すぎていることがリスクになりますのでこれを抑えることを第一に考え、病院では胃酸を抑える薬が処方されます。
これに加え、食生活の改善、睡眠時間の確保など生活習慣の改善を指導されます。
また、重度の逆流性食道炎の場合はゆるくなった食道と胃の境目を締めるような手術(ニッセン法)をすることもあります。
上記で紹介したように進行するとがん化でも引き起こす恐ろしい疾患です。
ですから、まずは【ならないようにする】また、【なってしまえば進行をさせない】ことが重要になります。その具体的な方法は日常生活の改善です。
逆流性食道炎になりやすい人は早食いの方が非常に多いです。これは食事と一緒に空気を吸い込み、ゲップを起こす原因になります。このような習慣が続くと、胃上部の括約筋が閉まりにくくなり逆流性食道炎のリスクが高まります。
2.油もの、消化の悪いものを中心の食事を改める。
食べすぎない!腹八分くらいに意識をしておく。
消化の悪いものや油ものは長時間胃の中に残り、胃酸を出し続ける状況を引き起こします。こうなると睡眠時にも胃酸が分泌され、食道に流れ込みやすい状態になります。
3.食べてから最低でも二時間は姿勢を正して座り、横にならない。
睡眠に入らない。
座っている状態では胃酸の逆流を重力的に避けることが出来ますが、食べてすぐに横になると、胃と食道の高さが水平になります。つまり、胃酸が逆流しやすい状態になります。これだけで逆流性食道炎のリスクが高まります。
これらに加え、睡眠をしっかり取る、ストレスを溜めないという胃酸の分泌に関与する自律神経を整えることが重要とされています。
逆流性食道炎は再発がしやすく、また治りにくいとされています。これは食生活や生活習慣を改めることが現代社会では難しいからだといえます。
しかし、正しい知識を身につければ一つ一つリスクを回避していくことも出来るはずです。
まずは正しい知識を身に着け、予防を心がけていきましょう。