小林院長のブログ

《症例報告》陸上選手 二ヶ月前から取れない太ももの痛み《改善例》

14歳 女性 陸上部所属中学3年生(府大会1位) 大阪市阿倍野区

主訴|前屈すると痛む左太もも裏の痛み

全力で走れない・前屈すると痛む左太もも裏の痛み

二ヶ月前に記録会にて左太もも後面(ハムストリングス上部)を痛める。
改善するために近くのカイロプラクティック・整骨院を訪れマッサージ・骨盤矯正をするも一向に改善せず。
筋肉の硬さからかと自分で判断し、ケアのために練習後のストレッチを行うも悪化する一方。
記録会まで半月もなく、また強化合宿への参加も視野に入れている。
母親の友人に自分の甥がどこに行っても治らない頭痛を改善してもらったという話を聞き、当整体院にコンタクト。
来院に至る。

検査|痛み回避のため左骨盤が上方へ変異

頸部可動域検査 特に異常なし。

骨盤位置の検査 痛み回避のため左骨盤が上方へ変異

胸椎・脊柱検査 体感の右前方回旋を認める。

筋膜テスト 左アキレス腱部に強度の緊張を認める。また、筋損傷部周囲の筋膜の強いねじれあり。

内臓検査 肺と胃に疲労蓄積

圧痛部検査 左ハムストリング上部に微細な筋の断裂を認める

疼痛誘発テスト 立位にて体感前屈時に圧痛部に痛みが強く出る。

全身状態

普段から自己にてセルフケアを行っており、全身状態は良好。

しかしながら試合と合宿の期日があるためメンタル面での焦りあり。

施術

初回

検査より、左ハムストリング上部の肉離れと判断。

試合までの時間がないため、時間のかかる根本治療よりも試合に出られるコンディションを優先するため結果の早く出る表在治療を行う必要性を説明。
試合後から根本治療を行い約一ヶ月後の合宿に間に合わせるよう治療プランを立てる。

ハムストリング部・アキレス腱部の過緊張を解除、その後骨盤矯正
再度体感前屈時の痛みを確認
痛みが10→7へと低下

今回のアプローチが正しいのかを判断したいため、初回はここで終了。

練習は休む必要は無いが、痛みが誘発される練習(100%の力でのダッシュを痛みが出ない程度の力量に変えて行うこと)を制限をかけるよう指導。

また、肉離れ時にストレッチは逆効果であることを説明しストレッチの禁止を伝える。

二回目(1日後)

『痛みが元に戻っている。』と報告を受ける。
想定の範囲であったため問題ないことを伝える。
この時点で痛みを誘発している原因はすでにハムストリングスにはないと考える。
次に体幹のバランスを最も崩しているであろう胸椎部にアプローチ。
再度綿密な検査を行うと右第5肋骨が一本だけ下方に回旋しているのを認める。
胸部を触る必要があるため、本人に同意を得ることと同時に女性スタッフ同行のもと調整を施行。

その後、再度誘発動作である体前屈を行ってもらい痛みを確認。
この時点で痛みが消失する。

二回目はここで終了。

自宅で寝る際は体幹のねじれ肋骨の変異を防ぐため、横向けでの睡眠を禁止する。

三回目(6日後)

痛みほとんど消失。
『全然痛くない!』と喜んでいる。
付き添いの祖父も効果に驚いている。

前回と同様の施術を施行。
また、痛みの取れ方が良好だったため根本治療(肺調整)を行う。

この時点で痛み完全に消失。

確認のため、一週間後の来院を指導し終了とする。

解説|損傷を起こし慢性化したことが痛みの原因

基本的に痛みの原因は損傷を起こし、時間の経過とともに(慢性化)変異していきます。
これは痛みを起こした際、脳が痛みから逃れる回避行動を体内で起こすためです。
こうなると、損傷部が改善しているにもかかわらず脳は痛みがあるものと勘違いを起こします。
結果として痛みの原因は別部分に点在してしまうのです(今回の場合は肋骨の歪み。)

今回の症例は年齢も若く、慢性化して時間経過が比較的軽度だったため回復も早期に見られました。
これなら試合や合宿にも全力を出して挑めることでしょう。

このように痛みの原因は長期化すると原因が変異することがあります。
もしこれをご覧のあなたが、試合直前で痛みを抱えていて全力を出せない…という不安があるなら、是非当整体院の門を叩いてみてください。

その痛み、意外となんとかなるもんですよ。

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京都市_コバヤシ整骨院・鍼灸院

【京都市のコバヤシ接骨院・鍼灸院院長】柔道整復師、鍼灸師の国家資格保有者。ジオン療法セラピスト。総合格闘技道場GROUNDCOREのトレーナー、プロ柔術MATSURI、アマチュア格闘技イベントレグナムジャムのリングドクターも経験。スタッフのほとんどが京都人という、地域密着型治療院として健康を守っています。

O脚によって引き起こされる、あなたの3つの不利益

O脚は放置すると見た目だけでなく様々な不具合を引き起こす

  • 脚の疲労感と痛み
  • 脚のむくみ
  • 骨の変形によって膝関節の不具合、遠く離れた首・肩コリを引き起こす

このような不具合をきたす可能性があります。

 

脚を閉じても膝の部分が開いてしまう「O脚」

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これは見た目の悪さをもたらします。
美しい脚のラインの天敵であるという印象を受けるO脚ですが、実は放置していると体に様々な不調をもたらしてしまいます。

では、具体的にどのような不調をもたらすのでしょうか?

今回は以下にO脚によって引き起こされる主な不調を具体的にご紹介していこうと思います。

 歩行時の疲労感と痛み

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O脚による弊害としては、「歩行時に疲れやすくなる」ことが第一に挙げられます。歩くときに違和感や弊害が発生するので、日常生活に少なからず悪影響となります。特に仕事で外回りの営業の職務に就いている人の場合、受ける影響はなおさら大きくなります。

O脚を患っている人は脚が弓なり上に変形しているため、筋肉の流れがまっすぐではなく外側に引っ張られるように変わってしまっています。
そのため、脚の筋肉(特に脚の外側の筋肉)に過度な負担がかかっています。

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特に長時間の歩行は脚の筋肉に通常時以上の負担がかかり、疲労の蓄積を生み出します。長時間歩いていなくても、すぐに脚の疲労を感じるのも、O脚の症状の一つです。
年齢によっては「歳のせいだ」と勘違いしてしまうこともありますが、これは脚の構造に問題が出てきているのです。

また、O脚では脚の様々な部位に痛みを生じることもあります。膝や脚の付け根、履いている靴の種類によっては足首にも痛みを生じることがあります。痛みを感じるため歩き方にも影響を及ぼし、余計に疲れやすくなってしまいます。

 脚の冷えやむくみの原因に

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次に「冷え性」や「むくみ」。
どちらも女性によくみられる症状であり、特に冷えはほかの病気や症状を招きやすくなるため、多くの女性がその予防や改善に躍起になる症状です。

なぜ、O脚によって冷えやむくみが出てくるのかというと、

O脚による「血行不良」がその原因です。血液は酸素や栄養を運搬し、体の各部の老廃物を運び去る働きがあります。それによって体中に十分な栄養と酸素が供給されていれば、冷えやむくみは起こりません。

しかし、脚の血行不良が起こっていると、血液の運搬効率は大幅に下がります。そのため、特に脚は末端部の一部であり、元から血液供給が滞りやすくなる部位であるにもかかわらずその部位に血行不良を引き起こすことで血液の流れが極端に滞ります。

栄養も酸素も十分に運搬されず、脚の細胞で発生した老廃物は蓄積してしまいます。
それによって冷えとむくみをもたらすのです。これらが原因でストレスをため込むと、特に女性の場合は生理において様々な症状を悪化させる原因にもなります。ストレスによって自律神経が乱されれば血行が余計に悪化し、冷えとむくみは改善されるどころか余計に悪化してしまうという悪循環を生み出してしまいます。

 骨の変形を引き起こす

O脚で最も恐るべき症状がこれ「骨の変形」です。

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これの怖いところは、脚やその周囲の骨だけではなく、下手をすれば首の骨の変形の原因になる可能性もあり、全身に様々な症状をもたらすことになりかねないことです。

骨盤のゆがみと股関節のねじれ、下腿のねじれによりO脚は引き起こされます。

これは以前から当ブログでご紹介しているO脚の原因なのですが、このゆがみやねじれを長期間引き起こしていると、脚の骨は変形を起こしてしまいます。

特に「膝関節」の変形が著しく「変形性膝関節症」の原因となります。

さらに進行すると・・・

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また「骨盤」のゆがみが影響し、腰痛などの腰回りの症状や、腰の血行の悪化に伴って女性の場合は「生理痛」を悪化させる要因にもなります。

次第に骨の変形は全身にも及ぶようになり、首の骨の変形を引き起こす可能性もあります。首の骨が変形することで首や肩のこりを引き起こします。
血行や神経に影響し、その部位だけでなく全身の様々な部位で症状を引き起こす結果になるのです。

まあ、ここまではかなり極端な例ですが、このような状態になる要因がO脚に秘められています。このような状態になる前に、早めに対処して不利益を被らないようにしたいものですね。

肩こり・首痛専門整体ページ

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【京都市のコバヤシ接骨院・鍼灸院院長】柔道整復師、鍼灸師の国家資格保有者。ジオン療法セラピスト。総合格闘技道場GROUNDCOREのトレーナー、プロ柔術MATSURI、アマチュア格闘技イベントレグナムジャムのリングドクターも経験。スタッフのほとんどが京都人という、地域密着型治療院として健康を守っています。

《症例報告》ハードトレーニングによるシンスプリント《改善例》 

20歳 女性 学生 ラクロス部  滋賀県

 

主訴|シンスプリント

大学一回生からラクロスを開始。
高校生時代からシンスプリントの既往があり、今回は自己判断によりシンスプリントと確信する。冬のシーズンオフ前に練習量が増加し痛みが再発。
現在、一年生であるがレギュラー入りをしっかりしたい、練習を離れたくないと言う思いからスポーツ選手にも力を入れている当整体院に来院する。

検査|起床時・階段の上り下り・歩行時にも痛み

起床時・階段の上り下り・歩行時にも右下腿内側に強い痛みが出る。
安静時痛はない。
下腿内側 脛骨内側骨端下部の約10センチ範囲に圧痛あり。
また、何度もシンスプリントを繰り返しているためか、骨膜の一部肥厚見られる。
骨盤:骨盤が右前上方へ、左が後下方へずれ込んでいる。
体幹:骨盤の状態に伴い、右へ体幹の回線見られる。
股関節:両股関節が強く内旋
足趾:外反母趾あり。また、浮き指が強い。

全身状態|全身疲労が強く脳脊髄液の循環が悪い

クラブはシーズンオフになったが、アルバイト・学校の課題に追われ、睡眠不足が続いており、全身疲労が強く脳脊髄液の循環が悪い。
腰部にヘルニアの既往があり、普段から姿勢が悪く猫背が強い。

施術

初回

外反母趾・浮き指が強いため地面に対してしっかりと足指を使えていないこと。また、骨盤のゆがみ・股関節の捻じれによるシンスプリントと判断。

全身の自然治癒力上昇(脳脊髄液の循環改善)を目的に骨盤調整・頚椎調整を行う。

加えて骨盤と股関節のねじれを調整。
痛みの度合いが10→7に低下。

歩行時の変化に驚いている。

初回はここで終了。

骨膜の肥厚とすねの骨の炎症が強度の為、自宅でのアイシングを指示する。

二回目

初回施術より、起床時の痛み緩和するも大きな変化なし。

前回同様の施術+下腿部の緊張を取り除くよう調整。

加えて全身疲労の改善を目的に鍼灸治療を行う。

鍼灸治療中、深い睡眠が得られた様子。

調整後の痛み10→6へと低下。

三回目

前回同様、痛みの変化は起床時緩和しているも階段昇降時の痛み・走行時の痛みが強い。

できるだけ早期改善がしたいとのこと。

本人に多少痛くても我慢できるかを意思確認。

できると返答あった為、シンスプリントを引き起こしている深部筋『後脛骨筋』を直接針で刺激する。

本人最初は刺激に驚いていたが『思ったより大丈夫』とのことで問題ない様子。

後脛骨筋を刺激したまま、鍼を20分ほど置鍼。

立位時、足の軽さに驚いている。

痛みの度合い10→3に低下する。

四回目

痛みの度合い。

10→1~2程度に低下。

前回同様に鍼を行う。

今回はそこまでの刺激量はない様子。

鍼を抜鍼後、骨盤調整を行い終了。

五回目

痛み10→0

痛みの訴えなし。

シンスプリントに関して完治認めた為、本回で施術終了とする。

ただし、足部に浮き指があるため足指に力が入っておらず、足全体の使い方が不良になっている。
今後、この浮き指を改善しない限りはシンスプリントが再発するであろうことをつげ、次回より浮き指改善施術を行うこととする。

解説|シンスプリントが冬場に増える理由

単純に走量の増加が問題

競技によってはシーズンオフになり、走り込みが増える。

今回、ラクロス部ということで試合のシーズンは終わったとのこと。

その後、この時期になると部によっては走り込みやトレーニングといった身体強化を重視することがある。

単純にこの疾患は走量が増えると発症するリスクが高まるのでその影響は強い。

また、中学・高校時分では『持久走』などが授業で取り入れられたりもする。

部活動によっては朝練などで走り込みがあり、授業で走り込む。また放課後クラブ中に走りこむことによってシンスプリントが増加するケースも考えられる。

シンスプリントを引き起こす後脛骨筋

シンスプリントはこの後脛骨筋が炎症を起こすことによって引き起こされます。

シンスプリントは骨膜の炎症として扱われることが多いです。

これも間違った考え方ではないのですが、その大元を引き起こすのはこの筋肉です。

この筋肉、困ったことに直接触ることが出来ません。

なぜなら、すねの骨の裏側(ふくらはぎのずっと奥)に存在するからです。

ここをうまく刺激するには『鍼』しかありません。

原則、鍼には痛みは伴いません。
しかしながら、原因を引き起こしている筋肉が炎症を引き起こしている場合、その部分を刺激するときは強い刺激を伴います。

今回の場合がそうですね。

炎症を起こしている部分というのは、体表でいうとすりむいた部分と同じです。

触られると痛みます。

鍼の特徴は使い方によっては『炎症を抑える』作用があります。

今回はその働きを使って症状の改善を促すことが出来ました。

根本は足の浮き指が原因、これを改善しないと再発する

今回、後脛骨筋の炎症を抑えて痛みを改善したのは『根本施術』ではありません。
今回のシンスプリントでしっかり改善しないといけない部分は『足指』です。
足指が今回のケースではしっかりと地面についていない『浮き指』になっていました。
浮き指になると、正しく足が使えず、足のトラブルを増やす傾向を作ります。
シンスプリントは再発する!というイメージがありますが、こういった根本の部分を施術せずに、放置しているということが殆どだからなんです。

再発さ施ないためには、痛みがしっかりと収まっているうちに根本を改善していくことが大事になります。

この時期、シンスプリントでお困りの方へ

学校で持久走が増えたり、またマラソン大会に向けて走り込を続けている人、シンスプリントが出始めたりしていませんか?
痛みが軽い場合、シンスプリントは数回の施術で大きく改善します。

もし、痛みによって走ることに困難を覚えだしたら是非ご相談ください。

その痛み、以外と早くなんとかできるもんです。

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年末年始休暇のお知らせ

いつも当整体院のHPをご覧になっていただきありがとうございます。

当整体院は

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年始は4日より、通常受付いたします。

尚、メールでのご予約は24時間受け付けていますので、年始からのご来院をご希望の方は

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《症例報告》原因不明の手の脱力感と頭痛《改善例》 

16歳 女性 学生 京都市南区

 主訴|原因不明の握力低下と頭痛

平成27年10月5日頃より、風邪のような症状により体調不良となる。
同時に頭痛と手の脱力感が出だす。
自宅療養で様子を見てみたが、三日経っても改善がなかったため神経内科を受診し各種検査を行うも『異常なし』。

そのほかの病院でも特に異常を認めず、自律神経調整の薬を処方される。

その後10日ほど経過して頭痛とともにめまいを発現。握力が低下し、物を掴んでも落とすようになる。時に嘔吐もみられる。

病院で処方される薬を飲んでも改善がみられないため、少しでもよくなればという思いから来院を決意する。

検査|頸部可動域検査で伸展の動きの悪さ認める

肩関節の可動域 正常
頸部可動域検査 伸展で動きの悪さ認める
骨盤動揺性 正常
クラニアル検査 後頭骨、前頭骨に動きの不良認める。また、頭蓋骨全体の動きが小さい。
筋膜テスト 骨盤と頚椎、肩の筋膜の動きの悪さを触知
内臓検査 肝臓と胃に疲労蓄積
握力MMT 左右ともに MMTレベル 0〜5 で 3

全身状態

夜間に何度も目がさめて熟睡できない、薬を常時服用していることにより肝臓に疲労が色濃く出ている。
また、嘔吐による胃の疲労も同時に認める。

以前から頭痛が出ることがあったが握力の低下については初めてとのこと。
以前の頭痛は安静にしていれば問題なく治まる程度だったという。

施術

初回

検査により、脳脊髄液の循環不良による身体恒常性の低下、頭蓋骨の動きの不良による脳圧の上昇、睡眠状態不良による自律神経系が不調になったものと判断。

骨盤と頭蓋骨を調整し、脳脊髄液の循環不良を取り除き身体の身体恒常性(自然治癒力)を調整。調整後、頸部進展角が上昇。変化がみられたため、初回はここで終了。
付き添いで来られていた保護者に状況を説明し。施術や考えに独自性があるが、話を聞いて納得した上で帰宅される。

また、本人には睡眠をしっかりとってもらうことを指導する。

二回目(1日後)

『頭痛がなくなりました。握力もちょっと戻っています。』と検査前に報告を受け、喜んでいる。

検査をし、頸部伸展角は正常化。

握力は3→3.5まで上昇。

頭蓋骨の動きは変化なし。

前日より、骨盤と頚椎の動きが良いため、脳脊髄液の循環不良は改善傾向。

前回と同様の施術後、内臓疲労(肝臓・胃)を取り除く触れる程度の鍼を数カ所に施行。

終了後の再度検査で頭蓋骨の動きがスムーズになったため二回目はここで終了。

状態が改善傾向の為、再度睡眠をしっかりととるよう指導。

三回目(4日後)

ご両親に付き添われ来院。

頭痛は消失。

検査にて、握力MMT3→4に上昇。

頭蓋骨の動きもスムーズ。

内臓疲労が軽度残存していたため、前回同様の鍼を行い終了。

今後は経過観察のみで問題ないことを伝え施術は本回のみで終了する。

解説|握力低下について

《握力低下について》

頭痛に関しては頭蓋骨が問題・・・ということは想像できると思いますが、握力低下についてはなかなかイメージがし辛い部分だと思います。

病院の検査などではこのような場合、まずは『頚椎症』が疑われるところでしょう。

しかしながら、過去の臨床経験によると頚椎症自体が握力低下の一因になっていることはMMTで全く力が入らない状態になっていることがほとんどでした。

そのような場合は手術適応になりますが、今回のような一時的な筋力低下は自律神経の不調で多分に起こりうることです。

原因は日常のオンとオフを切り替えられないこと

自律神経系というとなんとなく理解している人は多いです。原因不明だがなんらかの病状がある場合にそう言った言葉は多用されます。

しかしながら、自律神経系の疾患とは『日常のオンとオフが体の中でうまく切り替えられない状態』を言います。

例えば、寝不足で日中が眠いなどが容易に想像できる自立神経系の不調です。

このような状態が続くと、食欲の不振、筋肉の不調和による肩のこり、血管が収縮しっぱなしになり頭痛起こる、以上のような症状を引き起こします。

また、今回のように脳からの正しい指令が筋肉に伝達されずに握力の低下を引きおこすこともありうるのです。

今回のケースでは睡眠不足が多分に見られた為、十分な睡眠を取ることで日常生活のオンオフの切り替えの正常化に努めてもらいました。

脳圧の上昇による頭痛

頭蓋骨の内部は脳脊髄液という液体で満たされています。

これは、脳を保護する・栄養する・体内の恒常性を保つ働きがあります。

この液体は脳だけでなく背骨全体に流れています。

この液体が姿勢の不良、頚椎の歪みなどで循環不良になると脳に液体が貯留し、頭蓋骨の内圧が上昇します。

そうなると、頭蓋骨を中から押し広げるようにして頭の中がパンパンになり頭痛を引きおこすのです。

今回の頭痛は、この圧力を頭蓋骨の調整を行うことによって下降させることで改善させることができました。

原因不明と言われる症状でもケースによっては、今回のように理論立てて考えると症状改善の糸口が掴めることがあります。

病院に行ってお手上げ状態と言われても以外と改善する方法はあるものです。

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《症例報告》数週間前に出だした耳鳴り《改善例》 

42歳 女性 受付 京都伏見区

主訴|右耳鳴り

来院の数週間前より右耳が『ホワンとした感じがする』感覚が発症。
耳鼻科などで検査をするも異常なし。
めまいや難聴などはない。
もともとはO脚の矯正する目的で来院したが、O脚に関して矯正が終了したため、相談を受け加療を開始する。

 検査|骨盤動揺性・右に硬さあり

肩関節の可動域 正常
頸部可動域検査 正常
骨盤動揺性 右に硬さあり
クラニアル(頭蓋骨)検査 右側頭骨・頭頂骨・後頭骨に動きの不良あり
内臓検査 大腸に疲労蓄積

全身状態

普段から健康意識が高く、食生活や運動面はかなり気を使っている。
疲労感は本人の自覚では少ない様子。
少し寝不足気味。
右腰痛を発症している。

施術

初回

検査により、頭蓋骨の動きの不良(時に右)が主な原因の耳鳴りと判断。

骨盤調整と頚椎の調整を行い、バランスが整った状態で頭蓋骨を撫でるような力で調整。
左と比べ、右の動きが不良であったが整ったことを確認し初回はここで終了。
施術後の変化はないが明日以降に変化が出ることを伝える。

二回目(5日後)

『今日はホワンとした感じが前回よりつよい。』と訴えあり。
発症していた右の腰痛に関しては痛みをほとんど感じないとのこと。

耳鳴りの具合を確認するため、頭蓋骨の検査を行うが前回より動きは良好で変化は出ているため、一時的な悪化は見られているものの問題ないことを伝え、初回同様の施術を行う。
全身の疲労感が色濃く出ていたため鍼灸施術を三箇所行い、二回目はここで終了。

自律神経の乱れを起こしているため、睡眠をしっかり取るよう指示。

三回目(9日後)

右耳の耳鳴り、不快感消失している。
腰痛に関しても消失しているため、本回で施術終了とする。

解説|耳鳴りの原因

耳鳴りの原因

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耳鳴りなど耳の不調が出た際にはファーストチョイスとして耳鼻科受診が選ばれます。
そこで改善すれば問題ないのですが、場合によっては『原因不明』と言われ、処方された薬を飲み続け改善しないケースも多いです。

耳鼻科で行われる検査としては『耳孔内の目視による検査』『聴力検査』が主であり、めまいなども併発していれば平衡感覚を確認する検査を行います。
これらは全て耳に着目した検査になっています。

しかしながら、今回のように耳鳴りや耳の不快感が『耳自体にない』というケースもあります。

私の経験上、そうしたケースでは頭蓋骨に問題がある場合が多数です。

頭蓋骨がずれる?

立体パズル

頭蓋骨は28個の骨で形成され、一つ一つがパズルのようにして繋がっています。そして、以外に思われるかもしれませんがこの一枚一枚の骨は動くのです。(詳しくはコチラ
ちょうど歯車のように、隣接した部分と連動して可動性を出しています。

そのパズルでいう一枚のピースがズレを起こすと、歯車の連動に不調和を起こし、一部に動きの不良が出ます。

歯車

このようなズレを起こす原因は、自律神経の乱れ、筋肉の硬さ、過去の怪我など様々です。

今回は睡眠不足による自律神経の乱れが原因でした。

わずか三回の整体で改善、これは早い方です。

耳鳴りは整体で改善することが出来ます。

耳鳴りだけでなく、症状は基本原因が特定できて正しくアプローチすることができれば改善することが出来ます。

しかし、いくら原因がわかったとしても時間が多大に経過した症状は変化を出すのに時間がかかることがあります。

それは、症状自体が脳に刷り込まれ、その状態が常であると体が認識してしまうからです。

特に耳鳴りは時間経過とともに治りにくくなります。

今回、早期に改善したのは耳鳴りが出始めて来院するまでの期間が早かったからです。

このように原因不明であっても、発症から一ヶ月以内の来院であれば、耳鳴りの早期改善は整体で十分に可能なのです。

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《症例報告》出産後の骨盤の開きが原因になった腰痛の一症例《改善例》

48歳 女性 食堂勤務 京都市東山区

主訴|右腰の痛み

右腰の痛み

20代の頃から食堂に勤務していてその時から軽度の腰痛があった。

その時の勤務時間は5~6時間程度であったが、社員登用され勤務時間が8時間に伸びた頃より腰痛が悪化。
我慢できないほどではないが、勤務時間の増加とともに疲労が強くなると痛みが強度になる。
このままでは仕事に支障を来すとともに、趣味・目標としているハーフマラソンを乾燥することができないのでは、という不安を解決するため友人紹介の元当整体院に来院する。

 検査|左右の骨盤に動きの不良あり

骨盤動揺性 左右の骨盤に動きの不良あり
脊椎進展テスト TH10から下部腰椎まで硬さを認める
筋膜テスト 全体的に筋膜の動きの悪さを触知
腰椎回線可動域 体幹を左にひねると痛み誘発
内臓検査 大腸に疲労蓄積

全身状態

家事と労働のためか、疲労度が全体的に強い。
過去に3人出産しており、難産のため促進剤を使っての出産を行ったため骨盤の開き強い。5歳時に足首を縫った経験あり(直径5センチ程度)

施術

初回

検査より骨盤の開きが原因になった腰痛と判断。

まずは疲労により落ちた自然治癒力を回復させる・開いた骨盤を閉める目的で、骨盤調整・頭蓋骨調整を行う。
その時点で腰椎回旋可動域が改善し、痛み軽減。
脊椎進展時のTH10から下部腰椎まで硬さも改善。

初回はこれで終了。

翌日に来院促すも、時間的に翌日の来院を行うことは厳しく、次回来院が一週間後になると申し出があったため、初回治療の当日、3時間後に再度施術する。

二回目(3時間後)

痛み軽減あり。

再度骨盤を閉める目的で骨盤調整施行・
また、骨盤の開きにより全体的な内臓下垂見られるため、手技により内臓調整。
骨盤の前傾が強度になり、腹筋が伸ばされるようにして緊張していたため腹筋の緊張を解放。
その後、全身疲労を改善するために鍼灸を行う。
痛みは10→5へ

二回目はここで終了。

三回目(8日後)

来院するまでに生理痛が強く動くことができない時があったとのこと。
本日はまだ動けるようになったと訴えあり。
おそらく、骨盤の開きに子宮・卵巣などのねじれ、疲労の蓄積が原因と思われる。
骨盤の調整・内臓調整を行い、鍼灸にて自律神経の調整、内臓疲労を取り除く施術を行う。

三回目はここで終了。
施術後痛みに変化なし。

四回目(3日後)

10→6まで痛み軽減している。

『前回の次の日から楽になりました。』と経過報告を受ける。
前回同様の施術を行い、痛みはさらに半減する。

五回目(7日後)

痛み消失。業務に差し支えないほどに回復する。
腰痛は本回で施術終了とする。

冷え性の訴えがあり今後も生理痛に関して心配な点があるため、次回より体質改善施術を行っていく。

解説|骨盤の開きについて

骨盤の開きについて

出産に伴い、骨盤が開くと骨盤が歪み内臓が通常存在する部分より下垂・ねじれを起こし、内臓の機能低下が起こります。

結果、生理痛や便秘などが出てくるようになります。

また、普段からの姿勢の問題もありますが腹筋が骨盤の傾きにより引き伸ばされて『伸ばされながら筋肉が縮む』という身体に最も負担をかける筋収縮様式の伸張性収縮を引き起こします。

この伸張性収縮により骨盤の傾きはさらに助長され、腹筋と反対部分に位置する腰に負担がかかると腰痛は強くなります。

今回のケースで腰痛を引き起こす原因になっていたのはこの二点でした。

腰が痛いからといって腰にアプローチしていれば、今回のように早期に改善することはなかったと思います。

以前の記事にも書きましたが腰痛学会は『腰痛の原因の85%は原因不明』と発表しています。

腰痛の原因は腰に求めてはいけないと改めて考えさせられる一症例でした。

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京都市_コバヤシ整骨院・鍼灸院

【京都市のコバヤシ接骨院・鍼灸院院長】柔道整復師、鍼灸師の国家資格保有者。ジオン療法セラピスト。総合格闘技道場GROUNDCOREのトレーナー、プロ柔術MATSURI、アマチュア格闘技イベントレグナムジャムのリングドクターも経験。スタッフのほとんどが京都人という、地域密着型治療院として健康を守っています。

《症例報告》頚椎が原因になっていた顎関節症の改善例《改善例》

26歳 男性 飲食店経営 京都市下京区

主訴|あくびをすると痛い顎の痛み

小学生6年生くらいからあくびをするたびに左顎付近で『パキパキ』という音が鳴っているのが気になっていたが痛みは無く放置していた。

ところがここ最近(一ヶ月ほど)で、あくびをするたびに『ガコン』という音と同時に左顎に痛みが出るようになったため、日常に支障を感じ来院する。

検査|伸展動作が減弱。第2頚椎の動きの不良認める

頸部可動域検査 伸展動作が減弱。第2頚椎の動きの不良認める。

骨盤動揺性 左右の仙腸関節に動きの不良あり

筋膜テスト 全体的に筋膜の動きの悪さを触知

内臓検査 肝臓と腎臓に疲労蓄積

クラニアル検査 頭頂骨・後頭骨・下顎の動き不良

全身状態

飲食店を深夜経営しているため、睡眠不足気味。

後頸部の筋肉の過緊張認める。

開口時に『カコカコ』(クリック音)を左顎関節部に認める。

施術

初回

検査より、頚椎由来の顎関節症と判断。

後頸部の緊張の解放、第2頚椎の矯正、仙骨の硬さを調整し再度検査。

頚椎の伸展動作、動き良好となる。

顎に関しては痛み変化なし。クリック音は施術中より減弱。

初回はここで終了。

睡眠不足・疲労により自律神経の不調が見受けられたため、

施術日の夕方16:00くらいに状態確認の電話を入れる。

『昼間は痛かったけど、今はあくびをしても痛くないです。』と喜んでいる。

二回目(2日後)

あくびの際のクリック音は残存。痛みは10→5まで減弱。

前回の施術・顎と頭蓋骨の調整に加え、肝臓疲労を取り除く鍼灸を行う。

鍼に対して不安を覚えていたが触れる程度の刺激だったため『全然大丈夫です。』という反応を得る。

調整途中からクリック音が減弱。

施術後はほとんど音がしない状態になる。

三回目(2日後)

痛み10→2。日常での痛みほとんどなくなる。

前回と同様の施術を行う。

鍼を置鍼中リラックスして寝息を立てている。

四回目(7日後)

痛み消失。クリック音も時に見られる程度まで減弱。

同様の施術を行い本回で施術終了。

症状消失しているため、次回から全身疲労の改善とケアの施術を行うようにする。

解説|根本治療にはアプローチの仕方が重要

顎関節症は顎の筋肉に過緊張(外側翼突筋)を起こし、顎関節内にある人体の不調和によって引き起こされることが一般的とされています。

しかしながら、上記の部分だけにアプローチしていると、その不調和を起こす原因にまでアプローチできておらず、症状の消失(今回は痛み)まで持っていくことが困難です。

この不調和を起こす原因は、後頸部の過緊張、頚椎(特に第2頚椎)、睡眠の不足(自律神経の乱れ)がベースになっていることが多いです。

今回はそれらに対して調整と、鍼灸施術でしっかりとアプローチし根本改善を徹底して行ったことによって早期の改善が見られました。

もし、どこにいっても顎関節症の痛みがなかなか治らないという場合は、痛みのみにしかフォーカスしておらず、こうした根本的な改善ができていない可能性があるかもしれません。

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京都市_コバヤシ整骨院・鍼灸院

【京都市のコバヤシ接骨院・鍼灸院院長】柔道整復師、鍼灸師の国家資格保有者。ジオン療法セラピスト。総合格闘技道場GROUNDCOREのトレーナー、プロ柔術MATSURI、アマチュア格闘技イベントレグナムジャムのリングドクターも経験。スタッフのほとんどが京都人という、地域密着型治療院として健康を守っています。

《症例報告》腰部脊柱管狭窄症のケース《改善例》

69歳 男性 ビルメンテナンス業 京都市伏見区

主訴|腰痛と立っているときの下腿のだるさ

半年前から腰臀部の起床時のだるさ、立ち上がり始めの痛み、立っていると下腿部の痛みが強くなる。

病院でレントゲンを撮るとドクターより『歳のせい』といわれ、まともな加療を受けられないことをひきりに近くの接骨院に通うようになる。

そこで電気・マッサージなどを受けるも一向に改善せず、当整体院にて通院中の娘の紹介で来院する。

検査|腰に突っ張り感が強く痛みが走る

腰部可動域 右に捻ると腰に突っ張り感が強く痛みが走る。

脊椎の硬さ TH(胸椎)7〜10 L(腰椎)全体に硬さを認める。

骨盤動揺性 左右の骨盤に動きの不良・硬さあり

筋膜テスト 股関節の外旋が強く臀部付近の硬さ右に強い

硬膜テスト 硬膜にねじれを確認

内臓検査 肝臓と腸に疲労認める

筋力検査 右(中臀筋・腸腰筋・大腿四頭筋・ハムストリングス・下腿三頭筋・前脛骨筋)に左と比べ著名な筋力低下を認める。

神経テスト 正常

腱反射 正常

知覚 左と比べ、足背と前脛骨筋部に一部知覚の減弱を認める。

全身状態

夜間のかゆみが下腿にあり(うっ帯性皮膚湿疹)、静脈瘤も認めることから全身循環の不良を認める。皮膚が硬い。

歩いていて20分ほど経過すると、足が強くだる痛くなりしゃがみこんでしまう。

施術

初回

検査と全身状態の所見より、腰椎L4、5レベルの中期脊柱管狭窄症による座骨神経痛と判断。

施術前に狭窄症は腰部症状の末期状態であり、改善には時間がかかる(3〜半年)ことを伝え同意が得られたことにより加療を開始する。

肝臓と腸に負担がかかっていることから、肝臓と腸の調整を行う。

その後、骨盤調整を行い再び筋力テストを行う。

『さっきより力が入ります。腰も痛くない。ただ手を添えているだけなのに』と不思議そうな面持ちをされる。

初回はこれで終了。

腰の痛みが腰部ではなく、内臓疲労が原因で引き起こされていることがよく分かる。

日常の注意として、スナック菓子などの間食を控えるよう指示する。

二回目(二日後)

『寝起きの痛みがましです』と訴えあり。

前回と同様の治療に加え、さらに内臓疲労を取り除く目的で鍼施術を行う。

二回目はこれで終了。

三回目(6日後)

前回と変化なし。

二回目と同様の施術を行うと同時に、筋力低下を起こしている筋肉に対し筋力強化を行う。

自宅で行うトレーニングを指導し終了。

四回目(10日後)

『腰と臀部の痛みがほとんどないです。』と訴えあり。

内臓疲労も腹部の硬さが取れ改善傾向。

トレーニングも真面目にこなしており、筋力も改善傾向。

立っている際の下腿のだるさ、椅子から立ち上がる際の腰の痛みは残存。

五回目(7日後)

腰臀部の痛み消失。下腿のだるさも違和感程度まで軽減。

『今まで自分の大事な体を数百円の安いところに任せていたのが怖くなった。やはりお金をかけてしっかり見てもらえるのはいいですね。』と笑顔を見せての発言あり。

その笑顔に比例して状態は改善傾向。

自宅トレーニングにも慣れてきたため、別メニューを提示する。

六回目〜十一回目(約一ヶ月半)

ウォーキングも20分以上行えるようになり経過良好。

内臓疲労も取れており、骨盤の硬さも軽度残存のみ。

同時に脊椎の硬さ、硬膜の硬さも改善している。

一二回目(14日後)

坐骨神経痛による臀部痛・腰痛は消失している。

下腿のだるさのみが軽度残る。

『正直、ここまで改善すると思っていませんでした。腰の痛みがなくなったので満足です。』

と言われ、下腿症状が軽度残存しているも本人の目的が達成されたので本回で施術終了。

今後は足のかゆみ治療を当整体院で行うとともに、経過観察をしながら狭窄症施術をメンテナンスしながら行うものとする。

解説|なぜ、腰を触らずに腰の痛みが改善したのか?

なぜ、腰を触らずに腰の痛みが改善したのか?

腰痛では病院で多くの場合レントゲンを撮ります。

また、それが重度である場合はMRI検査を行い原因を探ります。

その結果『ヘルニア』『腰の変形(脊柱管狭窄症)』と診断され、手術の是非を問われるケースは相当にあります。

しかしながら、こうしたケースで手術を行ったにもかかわらず痛みが改善されないこともしばしばあります。

厚生労働省・腰痛学会が発表していることですが『腰痛の85%は原因不明』と言われています。(詳しくはこちら)

つまり、ヘルニアがあったから、腰に変形があったからという理由で一概には言えませんが、それ自体が腰痛の原因になり得ることはないということです。

当整体院では腰の痛みを訴えて来られるクライアントさんの腰を触ることはほとんどありません。

当院に来られるクライアントさんは多くの方が、他の整体・整骨院にいって腰の加療をしっかりと受けています。

もし、腰に原因があったとしたら、その時点で腰痛は改善しているはずです。

ですから、ケースにもよりますが腰を触っても改善しないことは初めからわかっているのです。

 内臓調整について

身体には『内臓体制反射』というものがあります。

これは、内臓で起こった異常が脊髄を通して体表に現れる反射です。

例えば、胃が痛んでいる場合、人によっては背中にハリや痛みを感じることがあります。これが内臓体制反射です。

今回の内臓調整テクニックはこれを利用した整体法です。

反射が正常に働けば、原発になっている痛みに対して根本的にアプローチすることが出来ます。

間食を控えるという指導もこの反射を正常に戻すための指導です。

 脊柱管狭窄症について

狭窄症は脊椎に起こるあらゆる症状の末期症状です。

多くの場合老化で済まされますが、この症状の怖いところは進行性というところです。

自分でも気づかないうちにゆっくりと症状は進んでいきます。

今回のケースでは早期にその痛みは改善しましたが、さらに進行するとここまで早期に改善することは難しかったと思います。

今回のケースに限らず、症状が出始めたら早期に対策をしていくことが最も重要です

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京都市_コバヤシ整骨院・鍼灸院

【京都市のコバヤシ接骨院・鍼灸院院長】柔道整復師、鍼灸師の国家資格保有者。ジオン療法セラピスト。総合格闘技道場GROUNDCOREのトレーナー、プロ柔術MATSURI、アマチュア格闘技イベントレグナムジャムのリングドクターも経験。スタッフのほとんどが京都人という、地域密着型治療院として健康を守っています。

《症例報告》肩を回すとゴリゴリなる肩甲骨の痛み《改善例》

38歳 男性 営業職 京都市下京区

主訴|左肩甲骨の痛み

平成27年5月5日頃より、左肩甲骨に違和感を覚え日を追うごとに症状が悪化。

当初は違和感のみであったが徐々に痛みを覚えるようになる、

その後、その痛みを改善しようと左肩を回していたが改善せず、回すたびにゴリゴリとした音がなり痛みが悪化。

その痛みを改善しようとして来院を決意。

 検査|肩関節可動時にゴリゴリという音

肩関節の可動域 ともに全可動域を可動するも、可動時にゴリゴリという音がする。左の肩甲骨のみ動きが不良。

頸部可動域検査 伸展で動きの悪さ認める。

骨盤動揺性 正常

筋膜テスト 骨盤と頚椎、肩の筋膜の動きの悪さを触知

内臓検査 肝臓と腎臓に疲労蓄積

全身状態

出張で北陸や関東に毎週のように訪れていて電車での移動が多いためか、全身の疲労が強い。

また、猫背気味で姿勢の不良を認める。

施術

初回

検査により、全身疲労による自然治癒力の低下と肩甲骨を包む筋肉の硬さによるものと判断。

自然治癒力を取り戻す目的で骨盤調整と頭蓋骨の調整を行い、その後左肩甲骨の調整を行い初回は終了。

二回目(7日後)

『前回より肩が軽くなった。』と喜ばれる。

肩関節の検査でゴリゴリという音は変化なし。

また、寝不足のためか疲労感が強い。

お酒をよく嗜むとのことで肝臓が疲れている。

全身疲労・肝臓疲労を取り除くことを目的に鍼治療を施行。

その後、肩甲骨はがしの調整を行う。

施術後、ゴリゴリとした音が軽減し、肩の軽さが出る。

疲労感が回復を遅らせているので、自宅にて入浴を10分程度行うよう指示する。

三回目(7日後)

肩の痛みはほとんど改善(10→3)

ゴリゴリという音が軽度残存。

前回と同様の施術を行う。

また、アルコールを嗜む機会がその週に多かったため、手技による肝臓調整を追加して行う。

四回目(7日後)

肩の痛みに関してはほとんど感じられないと訴えあり(10→1)

ゴリゴリ音も前回と比べ減少。

前回同様の施術を行い終了。

五回目(7日後)

痛みは消失。ゴリゴリした音もほとんど触知できない状態となる。

前回同様の施術を行い終了。

六回目(2週間後)

最終確認での来院。

痛み、ゴリゴリ音ともに消失見られたため、本回で施術終了とする。

解説|肩甲骨のゴリゴリ感について

肩甲骨のゴリゴリ感について

肩を回してゴリゴリ音がなるということで肩の違和感を覚え来院されるケースは当整体院ではポピュラーです。

これを引き起こす原因は『肩甲下筋』という筋肉が硬くなることによって起こります。

この肩甲下筋は肩甲骨と肋骨の間にサンドウィッチ状に位置し、特殊な触り方をしなければ外部から触知することは非常に困難です。

この部分の硬さを放置すると、肩甲骨や肩関節の動きを悪くし将来的に五十肩を引き起こすリスクとなります。

つまり、今回のように『肩を回すとゴリゴリなる。肩が凝って何か違和感がある。』という状態のうちに施術をすることが一番いいタイミングと言えます。

また、今回はご本人の仕事の都合で、なかなか当整体院が提示する理想的な来院ペースでの施術を行うことが出来ませんでした。

そのため、施術終了までの期間が予定よりも長くなっています。

もし、もう少し時間に融通が聞く状態であったなら、もう少し早く施術の終了を出来たと思う症例でした。

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