《症例報告》出産後の骨盤の開きが原因になった腰痛の一症例《改善例》


48歳 女性 食堂勤務 京都市東山区

 

主訴

右腰の痛み

 20代の頃から食堂に勤務していてその時から軽度の腰痛があった。

その時の勤務時間は5~6時間程度であったが、社員登用され勤務時間が8時間に伸びた頃より腰痛が悪化。
我慢できないほどではないが、勤務時間の増加とともに疲労が強くなると痛みが強度になる。
このままでは仕事に支障を来すとともに、趣味・目標としているハーフマラソンを乾燥することができないのでは、という不安を解決するため友人紹介の元当整体院に来院する。

 検査

骨盤動揺性 左右の骨盤に動きの不良あり
脊椎進展テスト TH10から下部腰椎まで硬さを認める
筋膜テスト 全体的に筋膜の動きの悪さを触知
腰椎回線可動域 体幹を左にひねると痛み誘発
内臓検査 大腸に疲労蓄積

全身状態

家事と労働のためか、疲労度が全体的に強い。
過去に3人出産しており、難産のため促進剤を使っての出産を行ったため骨盤の開き強い。5歳時に足首を縫った経験あり(直径5センチ程度)

 

初回の施術

検査より骨盤の開きが原因になった腰痛と判断。

まずは疲労により落ちた自然治癒力を回復させる・開いた骨盤を閉める目的で、骨盤調整・頭蓋骨調整を行う。
その時点で腰椎回旋可動域が改善し、痛み軽減。
脊椎進展時のTH10から下部腰椎まで硬さも改善。

初回はこれで終了。

翌日に来院促すも、時間的に翌日の来院を行うことは厳しく、次回来院が一週間後になると申し出があったため、初回治療の当日、3時間後に再度施術する。

 

二回目(3時間後)

痛み軽減あり。

再度骨盤を閉める目的で骨盤調整施行・
また、骨盤の開きにより全体的な内臓下垂見られるため、手技により内臓調整。
骨盤の前傾が強度になり、腹筋が伸ばされるようにして緊張していたため腹筋の緊張を解放。
その後、全身疲労を改善するために鍼灸を行う。
痛みは10→5へ

二回目はここで終了。

 

三回目(8日後)

来院するまでに生理痛が強く動くことができない時があったとのこと。
本日はまだ動けるようになったと訴えあり。
おそらく、骨盤の開きに子宮・卵巣などのねじれ、疲労の蓄積が原因と思われる。
骨盤の調整・内臓調整を行い、鍼灸にて自律神経の調整、内臓疲労を取り除く施術を行う。

三回目はここで終了。
施術後痛みに変化なし。

 

四回目(3日後)

10→6まで痛み軽減している。

『前回の次の日から楽になりました。』と経過報告を受ける。
前回同様の施術を行い、痛みはさらに半減する。

 

五回目(7日後)

痛み消失。業務に差し支えないほどに回復する。
腰痛は本回で施術終了とする。

冷え性の訴えがあり今後も生理痛に関して心配な点があるため、次回より体質改善施術を行っていく。

 

 

《解説》

骨盤の開きについて

出産に伴い、骨盤が開くと骨盤が歪み内臓が通常存在する部分より下垂・ねじれを起こし、内臓の機能低下が起こります。

結果、生理痛や便秘などが出てくるようになります。

また、普段からの姿勢の問題もありますが腹筋が骨盤の傾きにより引き伸ばされて『伸ばされながら筋肉が縮む』という身体に最も負担をかける筋収縮様式の伸張性収縮を引き起こします。

この伸張性収縮により骨盤の傾きはさらに助長され、腹筋と反対部分に位置する腰に負担がかかると腰痛は強くなります。

今回のケースで腰痛を引き起こす原因になっていたのはこの二点でした。

 

腰が痛いからといって腰にアプローチしていれば、今回のように早期に改善することはなかったと思います。

以前の記事にも書きましたが腰痛学会は『腰痛の原因の85%は原因不明』と発表しています。

腰痛の原因は腰に求めてはいけないと改めて考えさせられる一症例でした。