産後の腰痛は骨盤矯正だけでは改善しない!?

34才 女性 主婦 京都市東山区

主訴 産後の腰痛

概要|産後二ケ月、腰に違和感を覚える

4ヶ月前に第一子を出産。

出産直後、腰痛はなかったものの、2ヶ月を過ぎた辺りから腰に違和感を覚える。出産後3ヶ月ぐらいから、朝の起床時に腰痛を感じるようになった。

しばらくすると、動いているうちに腰の痛みは楽になってくるが、子どもを抱っこすると腰痛を強く感じるようになる。

妊娠するより以前にも腰に痛みを感じることがあり、何度かぎっくり腰にもなったことがあるが、ここ数年は腰痛は改善していた。

中腰の姿勢が辛く、子どもを持ち上げる際にその時と同じように腰を痛めてしまうのではという不安があり、来院に至る。

検査|左仙腸関節部の可動性低下

左仙腸関節部の可動性低下。

腰椎の前弯が強く、腰の後屈・回旋時に疼痛あり。

両肩関節の可動域低下。90度以上外転で鈍痛を確認。

脈診・腹診にて大腸に不調を認める。

下肢を中心に浮腫(むくみ)あり。

施術

初回

大腸の直腸部に手を当てると、腰椎の回旋の痛み消失。大腸の不調から起こる腰痛と判断。

腰仙部周囲の筋膜の緊張が強いため、疲労回復を目的に全身の筋膜をリリース。施術後、腰椎・肩関節の動作時痛が消失。

日常生活での注意事項を説明し、初回はここで終了。

二回目(二日後)

起床時の腰痛はなくなり、普段もあまり気にならないと本人より喜びの声あり。

腰の重たい感覚は残存。

前回と同様の施術に加え、骨盤調整と鍼による大腸の調整を行った。

三回目(7日後)

2日前に抱っこ紐を誤った付け方で使用していたことで、腰痛を再度認める。

前回と同様の施術を行い、腰痛が軽減したのを確認し終了。

四回目(7日後)

腰痛が全くなくなったと喜びの声あり。

仙腸関節の可動性向上、浮腫の軽減を認める。

次回確認のため、2週間後に来院予定。

五回目(14日後)

前回の施術後からも腰痛を感じることはないと本人より感想あり。通院するようになってから肩こりもましになっていることに気がついたとのこと。

検査を実施し、状態の確認。

異常を認めず、状態の安定が確認できたため本回で終了とする。

解説|産後によくご相談がある症状「腰痛」

産後によくご相談頂くお悩みに『腰痛』があります。

原因としては、巷ではよく妊娠・出産による骨盤の歪みと言われています。

妊娠中は胎児の成長とともに子宮も拡大するため、それに伴い骨盤の関節面が緩み、広がります。

出産後はその広がった骨盤が徐々に妊娠前の状態に戻っていくのですが、その過程がスムーズにいかずに歪みを作って腰痛を発症することが多々あります。

しかし、これまでの経験上、骨盤の歪みを整えるだけで腰痛が改善する例は稀です。

産後の骨盤調整での効果を高めるためには、それ以前に骨盤が戻る過程で妨げになっているものに対しての処置を行うことが重要になります。

今回の場合は、むくみが骨盤の戻りを妨げる要因となっていました。

特に産後の場合は妊娠中の子宮からの圧迫や寝不足などにより大腸の働きが低下しやすく、むくみが多く見受けられます。

むくみは筋肉を弛緩させて骨盤を支える筋肉の活動を妨げてしまいます。そのため、骨盤のみを整体などで整えたとしても維持することができず、歪みを繰り返してしまいます。

今回は大腸の状態改善を行い、むくみを軽減させたことにより、骨盤調整の効果を最大限に高めることができました。

もし、あなたが何度も骨盤矯正に通ったのに腰痛が改善しない、痛みを何度も繰り返しているとしたら、一度当整体院までご相談ください。

骨盤だけでなく、意外な部分に原因がありかもしれません。

(担当 斗谷)

産後の腰痛でお困りの方は

腰痛専門整体

肩こり・首痛専門整体ページ

この記事を書いた人

京都市_コバヤシ整骨院・鍼灸院

【京都市のコバヤシ接骨院・鍼灸院院長】柔道整復師、鍼灸師の国家資格保有者。ジオン療法セラピスト。総合格闘技道場GROUNDCOREのトレーナー、プロ柔術MATSURI、アマチュア格闘技イベントレグナムジャムのリングドクターも経験。スタッフのほとんどが京都人という、地域密着型治療院として健康を守っています。