喉の痛みがつらい方へ|逆流性食道炎が原因の症状とその対策

「寝起きに喉が痛い」「声がかすれる」「何となく喉の奥に違和感がある」
こうした症状がなかなか改善せず、つらい思いをされていませんか?

このような喉の不快感、実は逆流性食道炎が関係していることがあります。
特に就寝中は、胃酸が喉のほうまで逆流しやすくなり、粘膜を刺激して炎症を引き起こすことも。

この記事では、逆流性食道炎によって喉の症状が起きる仕組みをわかりやすく解説し、
寝方を見直すことで改善を目指せる方法をご紹介します。

なぜ喉が痛くなるのか?

胃と食道の間には、「噴門(ふんもん)」と呼ばれる構造があります。
ここがしっかり閉まっていることで、胃の中の強い酸性の内容物(胃酸)が食道に上がらないようになっています。

しかし、逆流性食道炎になると噴門の機能が低下し、胃酸が食道へ逆流しやすくなります。
さらに、就寝中は重力の影響が少なくなるため、胃酸が喉の奥まで達してしまうこともあります。

その結果、喉の粘膜が炎症を起こし、

  • ヒリヒリとした痛み
  • 何かが詰まったような違和感
  • 声のかすれ、咳払いが増える

などの症状が現れます。

耳鼻科で異常が見つからない喉の痛みは、胃酸の逆流が原因となっていることがあります。

喉の不快感には「寝方」が深く関係しています

逆流性食道炎による喉の症状は、夜間に起こることが多いため、
寝ている間に胃酸が逆流しないような工夫が大切になります。

「枕を高くすればよい」と思われがちですが、実はそれだけでは効果が不十分なこともあります。

ポイントは「上半身をまとめて持ち上げる」こと

頭だけを高くすると首が曲がって不自然な姿勢になり、
かえって首の痛みや肩こりなどの原因にもなってしまいます。

理想的なのは、

  • みぞおち付近から頭までをゆるやかに傾ける
  • 背中全体で角度をつけて、首や肩への負担を減らす
  • 10〜15度程度の傾斜が目安

こうすることで、胃酸が重力によって喉のほうに上がりにくくなるため、
就寝中の逆流を抑える効果が期待できます。

自宅でできる寝方改善「逆流性食道炎マット」

当院では、寝方を見直す方法として
逆流性食道炎マットを活用したセルフケアを推奨しています。

YouTube:寝方改善!自宅で簡単に作れる逆流性食道炎マット

このマットを使うことで、

  • 食道が胃より高くなるため、物理的に逆流を抑えやすい
  • 喉や声帯への刺激が減り、炎症が和らぎやすい
  • 背中・首・胸の筋緊張も軽減されやすくなる

薬に頼らず、毎日の睡眠姿勢を見直すだけで症状が落ち着く方もいらっしゃいます。

セットのコツと注意点

正しい使い方のポイント

  • 胃の裏側に傾斜のスタート地点を合わせる
  • 頭だけではなく、みぞおち~頭までなだらかな傾斜をつける
  • 枕はあごが軽く引けるくらいの高さで、首の負担を減らす
  • 膝の下(太もも側)にクッションを入れて、ずれ落ちを防ぐ

最初は傾斜に違和感を覚えるかもしれませんが、
慣れてくると呼吸も深まり、睡眠の質も上がったと実感される方が多いです。

喉の症状以外に見られる関連症状

逆流性食道炎では、喉の不調に加えて他の部位にも痛みや違和感が出ることがあります。

  • 首の痛み:喉の周辺組織が緊張し、首こりや重だるさに
  • 背中の痛み:食道の炎症が背中側に伝わる「放散痛」として出ることも
  • 胸の痛み:胸焼けや締めつけ感、重苦しさなど

こうした症状も、胃酸の逆流により引き起こされている可能性があります。

痛み止めで一時的に和らぐことはあっても、根本の原因が改善されなければ再発しやすいのが特徴です。

セルフケアで改善しないときは

2週間以上、傾斜寝などのセルフケアを続けても改善が見られない場合は、
姿勢のゆがみや自律神経の乱れ、ストレスの蓄積などが関係している可能性があります。

当院では、

  • 呼吸が深くなりやすい姿勢への調整
  • 横隔膜・胸郭への整体アプローチ
  • 胃腸の働きに関係する自律神経の調整

を組み合わせ、症状を根本から改善する施術を行っています。

▶ 詳しくはこちら:
逆流性食道炎ページ

まとめ

  • 喉の痛みや違和感が続く場合、胃酸の逆流が関係している可能性がある
  • 就寝中の逆流を防ぐには、枕だけでなく「寝姿勢全体」の工夫が必要
  • 専用マットを使った傾斜寝は、自宅でできる効果的なケア法
  • 喉だけでなく、首や背中、胸の痛みも出ている場合は体全体の調整が大切

喉の不調がなかなか治らない方は、寝方の見直しからはじめてみませんか?

この記事を書いた人

関連記事