79歳 男性 京都市東山区
主訴 両方のひざ痛(変形性膝関節症)
概要|整形外科にて変形性膝関節症の診断
数年前から両ひざの痛みに悩まされ、整形外科にてレントゲン診断を受け【変形性膝関節症】の診断を受ける。
ヒアルロン酸注射・整骨院でも電気・マッサージを受け続けるも大きな変化なし。椅子から立ち上がる際、長時間の平地での歩行、坂道を歩く、などの動作で強いひざ痛が出現する。一向に改善しないひざの痛みから将来的に歩けなくなるのではないかという不安にさいなまれ、当整体院に希望を持って来院する。
検査|立位にて強い骨盤の後傾と変形によるO脚と認める
立位にて強い骨盤の後傾と変形によるO脚を認める。
痛みは両膝関節の内側に限局。
屈伸動作にて痛みが悪化、関節可動域の減少を認める。
施術
初回~四回目(週に2回のペース)
典型的な変形性膝関節症による痛みと判断。
しかしながら、痛みの原因は重心軸の崩れによるもので膝自体にないものと考える。
重心軸を戻すため、骨盤・頚椎・背骨の順に矯正。
今までが強い力での施術を受けてきたため、弱い力での矯正に不安を覚える。二回目まででひざの痛みに対して変化なし。
三回目より同様の施術で立ち上がり・平地での歩行時のひざ痛に改善見られる。
四回目坂道の歩行でのひざ痛改善。
五回目~七回目(週に1回のペース)
骨盤~頚椎に安定的に緩みが出だし重心安定。
この頃より股関節の矯正を開始。
五回目で立ち上がりのひざ痛消失。
七回目で坂道の歩行時ひざ痛消失。
この頃より再発予防を見据え、ひざ痛改善の筋力トレーニングを自宅で行ってもらう。
八〜十二回目(2週に1回〜月1回)
ひざに痛みを感じること無く、生活・旅行などを楽しめている様子。
経過を見ながら再発の確認をしたが、安定しているため十二回で施術終了とする。
解説|変形性膝関節症でも膝を触らずになおせた理由
変形性膝関節症でも膝を触らずになおせた理由。
→変形していても痛みの原因が別にあったからです。
よく世間ではひざの痛みを【歳のせい】【つか痛み】などといいます。
病院でも【上手に付き合う】ことを進めている場合があります。これらもケースによっては正しいでしょう。
しかしながら、今回私が担当したケースは明らかに膝自体に原因がないことが予想できました。
それは『背骨に異常な硬さ』を認めたからです。
多くの場合、座った状態で背骨を後方から前方に押すとしなりが起こります。
しかし、今回のケースではそのしなりがほとんど起こらない状態でした。
背骨が固くなる・しならないと・・・
しなる状態は身体の負担を逃がせる状態です。
しかしながらこれが固くなると、その分の負担が何処かに出てきます。
今回のケースでは変形性膝関節症も相まって、その負担がひざ痛に繋がったようです。
(すべての人がひざに出るわけではありません。)
総括
歳のせいだから、膝が変形しているから
このように変形性膝関節症の痛みに対して、ある種諦めを持っている方って非常に多いです。
ところが、私の経験上は変形性膝関節症と痛み自体がリンクしないことって結構あります。
もし、変形性膝関節症の痛みで歩くのも辛い、もう歳のせいだからと諦めているなら一度当整体院に相談してみて欲しい。
意外となんとかなるもんです。
どこに行っても改善しない変形性膝関節症の痛み
この記事を書いた人
【京都市のコバヤシ接骨院・鍼灸院院長】柔道整復師、鍼灸師の国家資格保有者。ジオン療法セラピスト。総合格闘技道場GROUNDCOREのトレーナー、プロ柔術MATSURI、アマチュア格闘技イベントレグナムジャムのリングドクターも経験。スタッフのほとんどが京都人という、地域密着型治療院として健康を守っています。