寝起きに腰や脚のダルさが強かった・・・寝具を変えると改善した脊柱菅狭窄症のケース

年齢74歳 性別女性  所在地 京都市伏見区 

主訴 腰・脚のダルさ

 腰痛・座骨神経痛

概要|腰・脚のダルさが一向に治まらない

近所の整骨院や整形外科で施術・診察を数年繰り返していたが腰・脚のダルさが一向に治まらない。このままでは手術をしなければならないのか・・・という不安を抱えていたが、半ばあきらめていた状態。知り合いの紹介で当治療院のことを知り、来院に至る。

検査|背中が大きく曲がっている

背中が大きく曲がっており、長時間の歩行により腰だけでなく脚までダルさが出る。いわゆる脊柱菅狭窄症の間欠性跛行を呈している。
レントゲンでは背骨が強く曲がっていて『歳のもの』という診断を受けている。
腰椎と股関節の可動域が不良。
過去に左肩の粉砕骨折をしており、大きな手術後を認める。

施術

一ヶ月目(週に2回のペース)

腰のダルさの原因は、過去の粉砕骨折手術後による傷口の癒着が原因と判断。
回復を早めるため、触れる程度で頚椎と骨盤を調整。
その後、左肩の傷口をふれる程度の力で調整。
鍼灸治療ではアキレス腱の硬さを取り、腰の負担を減らす施術を行う。
10あった腰・脚のダルさが6まで低下。

二ヶ月目(週に2回〜1回のペース)

腰・脚のダルさが減弱。 10→4
前月と同様の施術を行う。
歩いているときのダルさがなくなっていき非常に喜んでいる。
腰・脚においてダルさに対し結果が出ているため、同様の施術を行う。

三ヶ月目(2週に1回のペース)

ここに来て、回復の具合に変化が出ず。
時に症状が強くなることもある。
ただ、本人としては歩くことに支障が以前よりなくなってきたとのことで満足はしている様子。
しかしながら『治っていくんもここまでが限界なのかな・・・』とあきらめを感じだす。
この時点で施術に加え日常生活を見直す必要があると考え、しっかりと検査・問診をし直す。

検査を行うと施術後の変化は間違いなく出ているので、身体が施術効果を維持しきれていないのが問題と考える。
その為、問題は日常にあると思い日常でどのタイミングで腰・脚のダルさが強いか確認。
すると、起床時に強く、日中はなんともないという意見が返ってくる。

このことより、睡眠中に問題が生じているのではないかと推測し、寝具の確認を行う。

寝具はベッドで低反発のマットレスを使っているとのこと。

就寝時のマットレスを外して経過を見てみたいと伝え、実践してもらう。

4ヶ月目(2週に1回)

『先生!全然マシです。腰・脚のダルさがよくなってきました。』

という嬉しい報告を受ける。

指導した日からマットレスを除去し就寝しているとのこと。

施術までの検査で背骨の硬さもすっかり改善しており、このまま行けば一ヶ月以内には卒業認定を出せるでしょう。

解説|マットレスが腰痛の原因になるの?

マットレスが腰痛の原因になるの?

人によります。ただし、今回のような腰が丸くなっている人には向かないかもしれません。

 bed_making

腰が痛い、もしくは腰や脚のダルさが起床時に強い方は沈み込むような寝具はあまりおすすめできません。

何故なら、材質にもよりますが過度に身体が沈み込んでしまい寝返りを打ちにくくなるからです。

寝返りは『床ずれ防止』の効果もあり、つまりは寝ているときの同じ姿勢が続くことによっての『循環不良』を防ぐ働きがあります。

これがしにくくなると、寝返りに体力を使う、もしくは体の一部が深く沈むことによっての循環不良が起こります。

 腰の循環不良

身体の回復には、安静と血液循環がかかせません。

しかしながら、今回のケースでは就寝時にこれらが阻害されていました。

その原因がマットレスだったのです。

総括

施術としてはいい結果が出せていたのですが、しっかりと維持できていないという時点でもう少し早くお話を聞いておくべきだったと反省しますね。

そうすればもっと早く結果を出せたものを・・・。

 このような症例からもわかるように、なかなか改善がうまくいかない・もしくはその場はよくなるけども日常のある時点で悪くなる・・・ということが続くようなら、治療法だけでなく是非、日常も見直してみて欲しい。

そうすることで治療効果が維持できたり、ばかりか施術を受けずに自分で改善してしまえることだってあります(今回のケースでは傷口の癒着が問題にもあるので施術は必要でしたが。)。

もし、これを読んでいるあなたが治療院に通っていて『なんかここまではよくなるけども、それ以上にならないんだよねー』と悩んでいるなら一度担当の先生に日常のことも相談してみましょう。

 以外な部分に改善の糸口があるかもしれませんよ。

なかなか改善しない腰・脚のダルさでお困りの方へ
腰・脚のダルさの整体ページ

20160513-sciatica-ttl-sp

この記事を書いた人

京都市_コバヤシ整骨院・鍼灸院

【京都市のコバヤシ接骨院・鍼灸院院長】柔道整復師、鍼灸師の国家資格保有者。ジオン療法セラピスト。総合格闘技道場GROUNDCOREのトレーナー、プロ柔術MATSURI、アマチュア格闘技イベントレグナムジャムのリングドクターも経験。スタッフのほとんどが京都人という、地域密着型治療院として健康を守っています。