年齢 21歳 性別 男性 職業 学生 所在地 京都市伏見区
主訴 左のギックリ腰
概要|5年前に脊椎分離症と診断、殴られたような衝撃が腰へ
5年前に脊椎分離症と診断され、慢性的な腰痛がみられていた。
来院の4日前に部活でトレーニング中にベンチプレスを持ち上げる際、殴られたような衝撃が腰に走り、帰宅後腰痛が強くなる。4日経過して腰痛は8割程度に減少したものの、座っているのも辛く寝返りを打つ際にも腰の痛みが伴う。
陸上部に所属しており、ギックリ腰を改善し一日でも早く復帰したいと方法を探していたところHPにて当院を知り来院に至る。
検査|胸腰椎移行部で中央よりやや左側に疼痛
疼痛部位は胸腰椎移行部で中央よりやや左側。
仙腸関節の可動域テストで左に制限あり。右に比べ、左鼠径部の緊張強い。
腰椎の前屈・後屈回旋で疼痛あり。
立位で骨盤の右変位がみられる。
足関節の関節の柔軟性低下。
施術
初回
腰痛の原因は左の腸腰筋(股関節周囲の筋肉)にあるものと判断。
筋繊維の炎症があるため、炎症を早期に引かせる目的で触れる程度の圧力で体全体の筋膜の緊張を取り、リンパの循環を促す。
循環改善したことを確認し、その後左股関節を調整。
施術後、腰の可動域が拡大する。
変化がしっかり出たため、初回はここで終了。
2回目(初回の翌日)
寝返りの際に出ていた腰痛は消失する。
腰を動かした際の痛みは前日に比べると1割程度の減少が見られる。
前回と同様、股関節の調整に加えて足関節の歪みを整える。
施術後、腰部の筋肉が緩むのを確認。
3回目(初回より2日後)
前回と同様、股関節と足関節の調整を行う。
回復力を高める目的で筋膜の循環改善を促す。
体を動かすことが苦にならなくなったとのこと。
今日から軽い運動少しずつ初めていくことを許可。
加えて、再発予防のために足関節の安定性向上を目的に運動法を指導。
次回は1週間後に状態の悪化が見られないか確認を行う。
4回目(初回より7日後)
初回に比べ痛み1割以下まで減少している。
問題なく部活に復帰できたとのこと。
引き続き、前回と同様の内容で施術を行う。
本人も満足しており、問題が見受けられない状態まで回復しているため、今回で施術終了とする。
解説|ぎっくり腰のときは運動を控えるべきか?
ぎっくり腰のときは運動を控えるべきですか?
基本は安静ですが、そうも言ってられない場合は多いですよね。
ぎっくり腰などの炎症を引き起こす疾患の場合、基本は安静です。
これは痛みによって身体が休めと言っているサインと思ってもらうといいです。
しかし、今回のように『現場復帰を早くしたい!』という場合はそうも言ってられません。
そういった場合は原因部分を特定し、最小限の力で治療を行うことが重要になります。
なぜ最小限の力で行う必要があるのか?
炎症が起こっている際はマッサージなどの強力な力で治療をすると炎症の悪化を起こしてしまいます。
これは炎症所見は基本患部を安静にすることが原則になるからです。
刺激量が大きくなりすぎると、いたずらに患部の炎症を強くし逆に回復を遅らせてしまいます。
よって、綿密な検査で原因部分を特定し安静に近い最小限の力で患部を刺激することが早期改善に重要となります。
一日も早くスポーツの現場に復帰したい方へ
この記事を書いた人
【京都市のコバヤシ接骨院・鍼灸院院長】柔道整復師、鍼灸師の国家資格保有者。ジオン療法セラピスト。総合格闘技道場GROUNDCOREのトレーナー、プロ柔術MATSURI、アマチュア格闘技イベントレグナムジャムのリングドクターも経験。スタッフのほとんどが京都人という、地域密着型治療院として健康を守っています。