35歳 男性 京都市職員 京都市上京区
主訴 顎関節症
概要|以前より顎に違和感、歯科治療中に痛みを感じるように
以前より、顎に違和感があったが痛みを感じることは時にあったがそれ程気にならなかった。
ところが現在歯科治療中で長時間口を開けることが多くなり、右顎に痛みを感じるようになる。ただでさえ苦手な歯医者をこれ以上嫌いになりたくないという思いから顎を改善しなければと思い来院を決意する。
検査|開口時に右顎の奥に痛みを感じる
開口時に右顎の奥に痛みを感じる。
頚椎と右股関節に関節可動域制限認める。
また キックする動作の時、膝に痛みを再現
硬膜に硬さを認める。
施術
初回
顎自体に原因はなく、頚椎由来の顎関節症と判断。
仕事による肉体的ストレスを取り除く目的で自律神経の調整と、骨盤・頚椎の調整を行う。
初回はここで終了。
この時点で開口の角度が大きく改善する。
2回目(初回より3日後)
前回の施術後、効果自体はよくわからなかったが身体がスッキリしていると報告を受ける。
前回の施術に加え、回復力向上を目的に経絡治療。
呼吸機能を改善する目的で左三陰交(さんいんこう)に皮膚を凹ます程度の鍼を行う。
3回目(初回より6日後)
『口を開けた際の痛みが無くなった』とのこと。
前回同様の施術を行う。
以降は、改善に向けて計画的に施術を行えば再発を防ぎながら改善していくことでしょう。
解説|なぜ、顎ではなく頚椎に問題があるの?
なぜ、顎ではなく頚椎に問題があるの?
頚椎でも特に第二頸椎は顎と密接な関係があるのです。
顎と首、近い部分なので関連はあるように感じます。
クライアントでもこの説明をすると大概の方は納得されます。
では、どのような関連があるのか?
以下に解説します。
顎を動かす際に動く骨は、下顎以外に後頭骨という頭の後ろの骨が関連します。
物を噛むという動きを実現するにはこの部分の骨の動きは欠かすことが出来ません。
その後頭骨に筋肉の連結が沢山あります。
その筋肉の連結で一番大きく関与しているのが『第二頸椎』です。
後頭骨を動かす筋肉はこの第二頸椎から放射状にくっついてきます。
よって、この首の骨の動きが悪くなると・・・
第二頸椎の動きの不良→後頭骨の動きの不良→同時に動く顎の動きの不良
という負の関連を二次的に生んでしまうのです。
今回のケースはまさに、この負の関連がもとになった顎関節症でした。
総括
以前の改善例にも紹介してきましたが、顎関節症の多くは顎のみを調整したも改善はしません。
また、例え顎のみを調整しても上記で紹介した関連を正常化しなければ何度でも繰り返してしまいます。
そんなふうにならないように、顎関節症は正しい順序で施術していくことが重要になります。
繰り返す顎関節症でお悩みの方へ
この記事を書いた人
【京都市のコバヤシ接骨院・鍼灸院院長】柔道整復師、鍼灸師の国家資格保有者。ジオン療法セラピスト。総合格闘技道場GROUNDCOREのトレーナー、プロ柔術MATSURI、アマチュア格闘技イベントレグナムジャムのリングドクターも経験。スタッフのほとんどが京都人という、地域密着型治療院として健康を守っています。