49歳 女性 教員 京都市伏見区
主訴 顎関節症
概要|常々から左顎に違和感を感じている
常々から左顎に違和感を感じている。
いつも放置していると良くなるのだが、1ヶ月程前からは柔らかいものを食べる時でさえ痛みが出始めた。
食事や人と話すのが困難になり、日常生活に支障をきたすようになる。
今後もこれ以上ひどくなるのではないかと心配になり来院する。
検査|左顎関節と左頬骨弓付近に痛みあり
左顎関節と左頬骨弓付近に痛みあり。
左顎に筋膜のねじれを認める。
頚部筋の緊張を認める。
頚椎の可動域の制限あり。
開口障害を認める。
施術
初回
検査より、問題は左顎の筋膜のねじれと頚部筋の緊張によるものと考える。
頚部筋の緊張緩和の目的で、頚部筋のマッサージを行う。
施術後、口の開けやすさが改善。
初回はここで終了。
2回目(初回より4日後)
口は開けやすくなったとのことだが、痛みは残っているので、心配な表情。
頚部筋の緊張は残存している。
頚部筋の緊張緩和の目的のため、前回と同様の調整を行う。さらに、自律神経調整の目的で鍼施術を施行する。
3回目(初回より7日後)
前回と同様、頚部筋の調整と鍼を行う。
また、胸鎖乳突筋に緊張が強く見られたため調整する。
術後、痛みが半分ほどに減少。
4回目(初回より10日後)
痛みが減ってきて、食事をするのが楽になってきたと喜んでいる。
頸部筋の緊張も緩和している。
前回と同様の内容に加え、左顎の筋膜を調整。
5回目(初回より14日後)
この時点で痛みの度合いが10→1へ大幅に減少する。
開口の範囲が初期は縦に指二本も入らなかったが、現在は3本以上入るようになっている。
食事中も痛みをほぼ感じないとのこと。
引き続き、前回と同様の内容で施術を行う。
次回は10日後に状態の悪化が見られないか確認を行う。
6回目(初回より24日後)
痛み消失。
硬いものものを食べても痛みが出ない。
本人も満足しており、顎の筋膜のねじれと頸部筋の緊張も解消しているため、今回で施術終了とする。
解説|なぜ頸部の筋肉が顎関節症と関係しているのか?
なぜ頸部の筋肉が顎関節症と関係しているのでしょうか?
顎関節は頸椎の上に乗っており、顎関節の運動は頸椎の動きと連動しています。
今回、頸部筋の緊張により、頸椎の動きが悪くなり、それに伴い顎関節に影響が出て、痛みや開口障害が起こっていました。
まとめ
顎関節症は正しい順序で施術していくことが重要になります。
もしこれを読んでいるあなたが過去に『顎のマッサージで良くならなかった』や『マウスピースなどの処置をして改善していない』というのであれば、顎自体に原因がないかもしれません。
その痛みは意外な部分にあるかもしれないので、一度当院に相談してみてください。
この記事を書いた人
【京都市のコバヤシ接骨院・鍼灸院院長】柔道整復師、鍼灸師の国家資格保有者。ジオン療法セラピスト。総合格闘技道場GROUNDCOREのトレーナー、プロ柔術MATSURI、アマチュア格闘技イベントレグナムジャムのリングドクターも経験。スタッフのほとんどが京都人という、地域密着型治療院として健康を守っています。