50歳 女性 京都市山科区
主訴 首肩こり
概要|10年前より首痛や首の重だるさを感じる
10年前より、首痛や首の重だるさを感じ、また朝起きた時から感じていていたため、毎日が億劫だった。
あまりにもしんどいため、その当時からマッサージなどに通うが改善されない。
さらに数ヶ月前からは左腕にも痛みを感じるようになる。
以前に五十肩を患ったことがある経験から心配になり、知人の紹介で今回来院に至る。
検査|左肩外転に可動域制限を認める
左肩外転に可動域制限を認める。
頸部伸展時に痛みを生じる。
疼痛部位は左首付け根や肩甲骨の上角付近。
内臓疲労を認める。特に膵臓・肝臓の疲労が強い。
施術
初回
検査より、問題は内臓疲労にあるものと考える。
内臓疲労緩和の目的で、内臓の調整を行う。
施術後、肩の可動域が改善。
初回はここで終了。
2回目(初回より3日後)
内臓疲労は残存している。
前回と同様内臓の調整を行う。
さらに、肩甲骨周囲の筋肉を緩めるために肩周りに鍼施術を施行する。
3回目(初回より7日後)
前回と同様、内臓の調整と鍼を行う。
また、棘下筋に緊張が強く見られたため調整する。
さらに、日常生活のアドバイスとして小麦粉、砂糖を控えるよう指導する。
4回目(初回より10日後)
初めて来た時に辛さが10とすると現在は6まで低下しているとのこと。
前回と同様の内容に加え、仙骨の調整を行う。
5回目(初回より17日後)
この時点で辛さの度合いが10→4減少。
引き続き、前回と同様の内容で施術を行う。
またサプリを1日10錠飲んでいるとのことだったので、半分の量にする指導を行う。
6回目(初回より24日後)
痛みは消失。
内臓疲労が緩和しており、内臓自体の硬さも見られない。
違和感もほぼ感じないまでに大幅に改善。
引き続き、前回と同様の内容で施術を行う。
7回目(初回より38日後)
治療間隔を空けても増悪はなし。
ここからは2週間に一回定期的に確認し、再発がない状態へ導く施術を行う
解説|なぜ内臓疲労が首肩こりを引き起こすのか?
なぜ内臓疲労が首肩こりを引き起こすのか?
それは内蔵が疲労すると姿勢が崩れるからです。
では、内臓疲労から姿勢が崩れてしまう過程を以下に記載していきます。
まず内臓疲労は食生活の乱れで起こります。
内臓は消化吸収という大事な役割がありますが、
甘いもの(お菓子 ジュース等)、炭水化物、油もの、お酒などを取り過ぎると、内臓が過度に働き疲れてしまい、内臓自体が重くなってしまいます。
この状態が内臓疲労です。
次に内臓疲労と姿勢の関係性について説明していきます。
実は内臓疲労がしてしまうと、内臓を守るために身体を丸めようとする身体の反応があります
これを内臓体制反射を言います。
簡単に例えると、おなかが痛い時ってどういう姿勢をとるか考えてみてください。
身体を丸めてしまいますよね。
身体を丸めてしまうと、姿勢が悪い状態になりやすいので肩や背中の筋肉がコリやすくなります。
これが内臓疲労からくる首肩こりの発生機序です。
このため、内臓疲労があると、根本的な原因が内臓にあるため、骨盤矯正やマッサージをしても、首肩こりは中々改善しません。
ですから、今回のケースは内臓調整と食生活の指導により劇的に回復したわけです。
まとめ
内臓疲労を改善するポイントは食生活です。
砂糖、小麦、乳製品の摂取を減らしてみください。
そうすると内臓の負担が減り、姿勢も良くなるので、徐々にあなたの肩こりは改善してくるでしょう。
もしこれを読んでいるあなたが、『マッサージや骨盤矯正などをしても良くならない』というなら、あなたの肩こりは内臓疲労が原因かもしれません。
どこに行っても治らない首肩こりでお悩みの方へ
この記事を書いた人
【京都市のコバヤシ接骨院・鍼灸院院長】柔道整復師、鍼灸師の国家資格保有者。ジオン療法セラピスト。総合格闘技道場GROUNDCOREのトレーナー、プロ柔術MATSURI、アマチュア格闘技イベントレグナムジャムのリングドクターも経験。スタッフのほとんどが京都人という、地域密着型治療院として健康を守っています。