41歳 女性 介護職 京都市上京区
主訴 腰痛
概要|人を抱きかかえた際、急激な腰の痛みが発生
10月中旬、介護中に人を抱きかかえた際、腰に急激な痛みが走り、その場から動けなくなる。
あまりにも激痛が続くので、病院に行くことにした。
医師から「ぎっくり腰」と診断され、絶対安静の指示の下、2日間入院することになる。
しかし退院後も腰の痛みがなかなか取れないということで今回来院に至る。
検査|立位にて前屈・伸展時に痛みが生じる
立位にて前屈・伸展時に痛みが生じる。
痛みの範囲は腰部全体。
腰部の筋肉の過緊張を認める。
頚椎の可動域制限を認める。
施術
初回
検査より、問題は頚椎にあるものと考える。
頚椎の可動域を出すために触れる程度の力で頚椎を矯正する。
施術後、立位前屈時・後屈時の痛みがほぼ消える。
本人は「え?どうして?」と驚いている表情。
初回はここで終了。
2回目(初回より7日後)
「腰の痛みはほぼない。仕事も順調にできている」。と喜んでいる。
頚椎の可動域も正常化しており、腰部の筋肉の緊張も見られない。
再発防止を兼ねて前回と同様頚椎の矯正を行う。
本人も満足しており、良好な結果が得られたため、今回で施術終了とする
解説|腰痛の原因が腰にあることはほぼない!?
腰痛の原因が腰にあることはほぼない!?
なぜ、このようなことが言えるかというと、もし腰に原因があったとすれば、腰のマッサージや腰に電気を当てるなどしても改善するからです。
しかしながら、それで腰痛が改善するケースは少ないです。
ですから、痛みを引き起こす根本的な原因は、腰にないということになります。
今回のケースでいうと腰痛の原因は頚椎にありました。
では、なぜ頚椎が腰椎の原因になるのか?
それは頚椎と腰椎が連動して動いているからです。
この関係を専門用語でロベットブラザーと言います。
わかりやすく表現するなら『兄弟関係』ですね。
以下が頚椎と腰痛の関係図です。
ロベットブラザー:各脊椎の対応
頚椎1番 ー 腰椎5番
頚椎2番 ー 腰椎4番
頚椎3番 ー 腰椎3番
頚椎4番 ー 腰椎2番
頚椎5番 ー 腰椎1番
例えば、頚椎の1番にねじれがあると腰椎の5番にも同じ方向にねじれが生じたり影響を受けたりするというものです。
要するに、首が捻じれて固まってしまえば、腰も同様に捻じれて固まってしまうということです。
今回の患者さんはまさしくこれと同じことが起こっていました。
まとめ
前の記事でも書きましたが、早期改善に一番重要なことは根本原因を見つけることです。
ですから、当院は検査を非常に重要としています。
問診で聞いたこと、痛む動作、各関節の可動域はもちろんのこと、内臓疲労の度合い、自律神経の状態など検査し根本原因を見つけていきます。
ちなみ今回の患者さんは前々から首の状態が良くなかったとのことでしたので、すぐに原因を見つけることができました。
もしあなたが「マッサージ、電気しても改善しない。」「施術後は良くなるけどすぐ戻る。」というのなら、あなたが悩んでいる症状の根本原因は意外なところにあるかもしれません。
マッサージしても改善しない腰痛でお悩みの方へ
この記事を書いた人
【京都市のコバヤシ接骨院・鍼灸院院長】柔道整復師、鍼灸師の国家資格保有者。ジオン療法セラピスト。総合格闘技道場GROUNDCOREのトレーナー、プロ柔術MATSURI、アマチュア格闘技イベントレグナムジャムのリングドクターも経験。スタッフのほとんどが京都人という、地域密着型治療院として健康を守っています。